トコフェロール

食と健康に関する辞典

(サイトの主旨)
健康の基本は、食にあります。「食と健康に関する辞典」では、野菜を始めとして魚介類、肉類など様々な食材の栄養成分とその働きや生活習慣病などの病気との関わりをわかりやすく説明しています。また、栄養やサプリメントなどに関する知識をコンパクトに紹介しています。

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トコフェロール



天然のビタミンEは、構造が少し異なる仲間を含めると8種類あります。トコフェロールとトコトリエノールで、それぞれにα(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)、δ(デルタ)の4種類づつあり、合計で8種類になります。その中で、最も作用が強いのがα-トコフェノールで、酸化防止剤として用いられる合成ビタミンEがα-トコフェノールです。サラダ油などの食用油は、酸化によって油脂成分が変質します。特に多く含まれているリノール酸などの不飽和脂肪酸は酸化しやすい構造をもっています。酸素が変化した活性酸素によって、不飽和脂肪酸は脂質ラジカルに変わります。脂質ラジカルは、いろいろな成分を無差別に傷つけていく性質をもっているばかりでなく、1個の脂質ラジカルは数万個の仲間を生み出すといわれています。少しでも酸化されると、大きな品質低下を招きます。α-トコフェノールは、活性酸素や脂質ラジカルに電子を渡して、酸化を防ぐ強い抗酸化作用があります。尚、トコフェノールは、子供を作る能力という意味があります。妊婦は、ビタミンEが不足すると、流産しやすくなるといわれています。


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