行者にんにく

食と健康に関する辞典

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健康の基本は、食にあります。「食と健康に関する辞典」では、野菜を始めとして魚介類、肉類など様々な食材の栄養成分とその働きや生活習慣病などの病気との関わりをわかりやすく説明しています。また、栄養やサプリメントなどに関する知識をコンパクトに紹介しています。

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行者にんにく



別名アイヌネギ、ヤマニンニクともいいます。山岳信仰の修行者が、精力をつけるのに食べたという言い伝えから行者にんにくの名がつきました。ユリ科ネギ属の多年草でネギやニンニク、ニラなどの仲間です。北海道の高原や東日本の高山地帯に自生しますが、北海道や山形県の一部で栽培されています。札幌や旭川では八百屋で売られています。昔からアイヌの人たちの強壮剤、体力増強剤として食べられていたようです。
行者にんにくには、強い匂いがありますが、この元となっているのが含硫アミノ酸で、血小板を溶かし血栓を予防する働きがあります。アリシンやスコルジンといった成分を含みますが、これらは末梢血管を拡張させる作用があり、高血圧や冷え性の予防になります。アリシンは、体内に入ったビタミンB1の吸収を助けます。ビタミンB1は、糖質が分解されてエネルギーに転換されるのに不可欠な栄養素なので、疲労回復や強壮に役立ちます。
葉をゆでて油炒め、おひたし、和え物、汁の具などに用います。根は、生のままおろして香辛料として、あるいは薄切りにして焼いて食べるなどします。


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